準備編に続き実装編(For HONDA N-BOX JF-5)です。
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準備編に於いて、ドラレコ単体と常時録画用ポータブル電源との組み合わせに問題がないことが確認できたので、いよいよ車両への取り付けを致します。
カーポートの我が家では、吹きさらしとなるため真冬の作業は辛いです。本格的な冬が到来する前に、何とか決着をつけるべく作業開始しました。
まずは実装に際して目標を設定。
〇:配線関係は、出来るだけ目立たないように引き回す。
〇:脱着の困難な内張類は外さない。
〇:現状回復が容易な作業を心がける。
メニュー
(右サイドカメラ ⇒ フロントカメラ ⇒ ポータブル電源 ⇐ ヒューズボックス)
6:結果
7:まとめ
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2:フロントカメラの取り付け
カメラは両面テープでフロントガラスへ貼り付けるのですが、”静電ステッカー” が付属していたので、まず ”静電ステッカー” をガラスに貼り、その上にカメラを貼り付けます。
取り付ける位置は、N-BOXにはセンターにセンシングカメラがあることに加え、採用したカメラが、本体左横にレンズ部分が飛び出した形状なので、助手席側に取り付けるとレンズ位置が車両センターよりかなり左寄りになってしまいます。水平方向の角度調整もできない構造なので、今回は運転席側上部としました。(それでもセンターオフの影響はあります)
すぐ右に地デジアンテナがあります。アンテナより離しての取り付けが推奨されますが、場所がないので我慢します。実際には、仮にコードをつないでドラレコを動作状態にしてみましたが、特にテレビ映像に乱れなどは認められず問題ないと判断しました。(;^_^A
静電シートは端から順に抑える感じで、空気を逃しながら貼り付けるのですが、気泡を完全に残さないようにするのは難しいです。ただ、このステッカーは貼り直しが効くので気は楽です。(気泡は多少残ってもOK)
貼り直す場合は、ステッカーにセロテープを貼り付けて、端の部分をめくるようにテープを引っ張ればステッカーは簡単に剥がせます。それでもステッカー全体としてはガラスにピッタリ張り付いているので、その上に貼り付けたカメラは外れないという優れものです。
カメラの撤去時に備えて、直貼りしないで静電ステッカーを介した取付をお勧めします。
ワイパーの拭き取り範囲内に貼り付ける必要があるので、ワイパーの軌跡を水性ペンでなぞっておくと貼り付け位置の目安になります。
静電ステッカーを仮止めして貼り位置を検討中。この後ステッカーの保護フィルムを剥がしてガラス面に貼り付けます。
いよいよ静電ステッカーの上にカメラを貼り付けますが、カメラに付属の両面テープは超強力で貼り直しが出来ません。一発勝負なので傾きなどに注意して慎重に貼り付けます。
Very Good !
静電ステッカーはカメラの視野に入らないようにしてください。
3:リアカメラの取り付け
リアカメラもフロント同様に静電ステッカーを介して貼り付けますが、注意点が2点あります。
① レンズの位置がガラスの左右センターになるようにカメラの位置を調整する。フロントカメラは制約があってセンターに取り付け出来ませんでしたが、リヤは可能です。実は私、カメラの中心をセンターに取り付けてしまいました。 (-_-;) 実際の写りにはほとんど影響ない(フロントだってかなりずれているわけだし)ので、「まあイイカ」って思いましたが、やはり精神衛生上良くないので、静電ステッカーごと剥がして(カメラはステッカー に付けたまま)再度張り直しました。
カメラをガラスに直貼りしてたら、こうはいきません。(笑)
② 電熱線を避けた位置を選ぶ。リヤガラスにはデフォッガー用のヒータ線があるので、一般的にはこれがカメラに 写り込まない位置を選びます。但し、今回は本来フロント用のカメラをリヤに流用するため、カメラのサイズが大きく、リアガラス上端ギリギリの位置(ワイパーの拭き取り範囲内で)にしても、 電熱線が写り込んでしまいまた。 一工夫すれば回避できなくもなさそうですが、ここで時間を取られたくないので、ここも
「まあイイカ」ってことにしました (-_-;)
(結果オーライ)
4:サイドカメラの取り付け
サイドカメラの取り付けは左右のリアクォータ―ガラスです。準備編で紹介したブラケットを介して貼り付けます。貼り付け位置は、カメラからの配線やカメラの映り込み範囲を考慮すると、リアクォータ―ガラスの後端上部付近が最適です。
カメラ取付後もブラケットにてカメラの向きを調節できますが、念のためフロントカメラと仮配線して録画画像をチェックしておきます。
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5:各カメラ間および電源迄の配線
4台のカメラが設置できたので、次に各カメラ間(フロント+右サイド/リア+左サイド)を接続し、各親機にポータブル電源から電源を供給します。
実装の目標に掲げたように、極力目立たないように配線を合理的に引き回します。
時間と手間を掛ければ、もっとスマートな処理が可能なのでしょうが、何せ寒がりな私は、もたもたしてたら冬将軍に負けそうなので、ある程度の妥協も受け入れつつ作業を進めます。
始めに、
・左サイドカメラとリアカメラの配線(ペアとなる仲間同士です)
サイドカメラのケーブルをBからAへ天井内張の隙間に押し込みながら通す。
この部分のケーブルは、本来前後カメラ間をつなぐための物であるため、メチャ長い(6m位ある)。なのでそのままリアカメラへ持って行こうとすると、余ったケーブルの溜まり場がないので一旦A迄通した後、次の画像の青線のようにリアハッチのウエザーストリップをめくりながら、”内張剥がし” などを使って内張との隙間から内部へ強引に押し込んで隠す。(内張の中がどうなっていようが構わない (;^_^A )
適当に不要な余り分を押し込んだら再度A迄戻し、リアカメラと接続します。(ここは、素直にケーブルをカットして余剰分を除去した方が良かったと反省です)
リアカメラの電源ケーブル(赤線)は同様にAからB迄隙間に押し込んで行き、リアステップのカバー下を通して左側から前へ。
リアステップは上に引っ張れば簡単に外せます。
ここは、ハッチ右側のゴムブーツ内を通して室内へ取り込む方法が、既に多く紹介されていますが、ケーブル先端のコネクター形状がL型であるために通し難そうなのと、そもそも、そこ迄拘る必要を感じなかったので「まあイイカ」といたしましたよ 。( 一一)
サイドステップも上に引っ張って外します。
電源ケーブルは左側サイドステップ内を通し、ポータブル電源の有る助手席下へと引き込む。ケーブルの長さが1m程足りないので、延長の必要があります。尚、引き回すケーブルや途中のパーツなどは、”びり付き” の原因とならぬよう適宜クッションで包んだり、インシュロックタイにて固定しましょう。
で、仕上がりはこんな感じ。意外と苦戦の跡は感じない?
Very Good !
テールゲートを閉じた状態でもケーブルのたるみは気にならない程度です。
続いて、
・右サイドカメラとフロントカメラの配線(ペアとなる仲間同士です)サイドカメラのケーブルをBからAへ天井内張の隙間に押し込みながら通す。
サイドカメラからのケーブルの先端にコネクターが付いており、直接Bから前(画面左)へ導びこうとすると内張の隙間に押し込み難いので、一旦Aの空間で折り返して(ここにコネクター部分を留る)再度前方へ天井内張とウェザーストリップの隙間に押し込みながら進み、取り敢えず前方のAピラー迄導きます。
ケーブルは隠れて見えません。
いよいよ作業も佳境に入ります。ここから、
・右サイドカメラとフロントカメラを接続し、ヒューズボックスからACC(IGに変更)電源をもらい、アースポイントを作って、フロントカメラの電源ケーブルと共に助手席下のポータブル電源へ配線します。
Aピラーカバー
↑(こちらの画像は、既にフロントカメラからのケーブルを引き込み、余った分を処理中のもの)


と、ここで問題発生?
一連の作業の前に4か所のカバー類を取り外しますが、外すより戻す方が難しかったりするので脱着のコツを記します。
検索をかければ、ユーチューブなどに先達たちの解説がたくさん出てきます。しかし、彼らは慣れているので簡単そうに見えるが、その通りに上手くいかない場合もあります。やはり何事も構造や仕組みを良く理解した上で作業することが重要ですね。
取り外すのは以下の箇所です。
センシングカメラカバー
外し方:カバーの下側、フロントガラス近くを上に強く押し上げると、☆マーク付近にあるロックが外れカバー手前上部が浮いた状態になるので、カバーを持ち上げながら
下辺を支点にした感じで上部を手前に引き倒します。
カバーの下辺付近にフックが有ってベースの溝に引っ掛かっているので、カバーを普通に手前に引ても外れません。
戻し方:外す時と逆の動き。つまり、まずカバーの下辺にあるフックをベースの切り欠きに合わせておいて、そこを支点にしてカバーを持ち上げながらロック爪に掛ける。
上部のロック爪を先にかけてしまうと下側をはめることができないので、必ず下を合わせてからです。
Aピラーカバー
外し方:Aの隙間に指をかけて手前に引けば前方のカバーは簡単に外れます。
続いて後方のカバーは、まずウエザーストリップを引っ張って隙間を作り、Bの印のある部分を強めに押さえると(ハンマーなどで叩く必要はない)、ロックがはずれるのでそのままカバーを引っ張れば、こちらも簡単に外れます。
面白いように ”パカパカ” 外れます。
戻し方:後ろ側のカバーの戻し方にはコツがあります。カバーは上下2個のクリップで 固定されており、下側は押し込むだけで止まる通常のタイプですが、上側のクリップは 一旦外すとそのままでは再利用できない特殊構造になっています。
外した状態では黒いパーツがクリップの根本迄入り込んでいるので、まずこの黒いパーツをなんとか外します。
取り付けは、先に白いクリップをカバー側に付け、黒いパーツを切り欠きを合わせて軽く差し込んだ状態でピラーの穴にあてがい、カバーを優しく押さえます。
ウエザーストリップとカバーの隙間からクリップが見えます。右の画像のように、隙間が残る状態で既にロックしていますので、これ以上強く押さないこと。更に強く押すとロックが解除されてしまい、又やり直しになるのでご注意を!
フロントアンダーパネル
外し方:パネル横の部分のウエザーストリップをひっぱって剥がしておいて、(挟まっているだけなので、簡単に外れます)
パネルの右下辺に手を掛けて、エイヤッ!と手前に引っ張ると右側が ”ガバッ” と外れます。続いて、同様に左下を引っ張って外します。”じわ~っ” と引かずに思い切って一気に引くのがコツと言えばコツですね (;^_^A
シフト付近の爪を外し、右側のコネクターはAの突起を押さえながら引っ張って外します。
こちらも意外とすんなり戻す事ができました ('◇')ゞ



全てのカバーが外れたら、これから少々アクロバチックな体勢を我慢しなければなりません。夏場なら大汗かきそう 💦
フロントカメラへ接続するケーブル2本は ”配線通し” を使い、センシングカメラとAピラー間の天井内張裏を通してつなぎ(”配線通し” の形をイメージしながら差し込めば難しくありません)その後ピラーに沿って 運転席足元のヒューズボックス方向へと導きます。
コンソールのない車両の場合は↑Aの隙間に引き込んだ方が、ケーブルも最短となって、よりスマートだと思います。
上側に写っているETCのアンテナも同じく、ケーブルは途中のどこにもクランプしておらず言わば宙ぶらりんの状態ですが、ケーブル自体が固くしなやかさがないのが幸いし、垂れ下がることはないようです。
”ルーフコンソール” が壁となってケーブルは室内側から全く視界に入りません。
さあ、残るは運転席足元のヒューズボックスから、ポータブル電源の充電用IG(イグニッション)電源(+・-)とフロントカメラから降りてきた電源ケーブルを 助手席下まで延ばすのみとなりました。
当初、ポータブル電源の充電用電源はACC(アクセサリー)から貰うことにしていましたが、ACC(物理キーの場合はキーを一段回した状態、スマートキーはブレーキを踏まずにスタート釦を1回押した状態)はエンジンが起動していない状態でも電圧出力されるので、その状態では車のバッテリーからポータブル電源へ充電電流が流れることとなり気持ちが悪いので、IGより取ることに変更しました。
大した違いは無いのでしょうが、ACCポジション(エンジン停止状態)で、ちょっとラジオを聴いたりすることも時にはありますので---。IG電源なら、出力されるのは、ほぼエンジンは回転中と考えて良いので、車のバッテリーにも少しは優しいのではないでしょうか?
ヒューズの上側が ”電源側” なので向きに注意して取り付けます。因みに、ここのIG電源はリアワイパーへつながっています。
(電源取り出しに使用した ”エーモン低背ヒューズ電源 E577”)
ヒューズボックス右上にあるアクセサリーソケットから電源を取ることも考えましたが、どの程度の電流容量があるのか不明なので止めました。(ポータブル電源の充電電流は3A程度なので、大丈夫とは思いますが)
と、ここで問題発生?
右側の画像の通り、車体のアースポイントがヒューズボックスの奥まった所にあり、ボルトを回すためのスパナが入らないのです。付近のコネクター類を全て外せば可能かもですが、なかなか大変そうです。ググってみても参考になる投稿が見当たらず、いっそシャーシにドリルで穴を開けようか?などと考えながら見ていたら、
こんな所に、おあつらえ向きの ”大穴” が有るじゃないですか ❣
一体どこにメンタマ付けてんだか (-"-)
ここから各ケーブルをポータブル電源に向かって、アクセルペダル右側とステップカバーと床の隙間に差し込みながらもって行きます(カバーは外す必要なし)
ケーブルは全く見えません。
これにて各カメラ間及びポータブル電源への充電ケーブルの配線が全て完了しました。
”BougeRV”、ディスプレイが上面に付いており運転席から覗きやすく、表示もLCDではなくELのため明るくてとても見易いですね。又 Power SW.も手が届きやすい位置にあって最高です Hi。
(実は、ポータブル電源の設置に関しては、ポンと置いている訳ではありません。普通に助手席下に置けず少し工夫しています。その件は後日改めて投稿します)
お疲れ様でした !(^^)!
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6:結果
4カメラの効果
4台のカメラによる監視範囲をシュミレーションしてみました。ドラレコのカタログ値によると、視野は前後 140°、左右 130°なので下図の通りの広範囲が監視できるということです。水平範囲の 360°+をカバーするので、横方向からの衝突にもバッチリ対応できます。
但し、カメラが車内に設置されているい以上、直近が死角となることは避けられません。例えばドアパンチの状況を100%残すのは無理としても、音声も含め有力な状況証拠となり得る可能性はあるのではないでしょうか。
実際の録画映像
フロント
カメラ位置がセンターではないので、左右の画角に違いがあります。
リア
左右に横切る薄い影は、熱線の映り込みです。
カメラの取り付け上の制約で上下反転した画像を静止画で180°回転しています。
当初懸念していた写りについては、スモークガラス越しでガラス面に対してかなりの角度が付いているにも係わらず、まずまずで安心しました。
自車の助手席より降車中。
お隣さん乗車中。
7:まとめ
納車されたのが昨年12月でしたので、ちょうど一年が経過しやっと取付終了です。早々に当て逃げの被害もこうむりましたが、これからは少しは安心できるのではないかと思います。
より効果的なシステムをとの発想でスタートしましたが、総費用5万円以下で4カメラによる360° 常時録画監視を実現できたので、満足できる結果です。
車体直近の死角対策としては車外カメラが有効ですが、例えばアラウンドビューモニターなどを利用して実現できないものでしょうか? ~メーカさん宜しくお願いします~。
それにしても、最近ではドラレコの装着率もかなり高いと思うのですが、そろそろ普及車レベルでも初めからセンシングカメラ内に組み込むなど標準装備化して、もっとスマートな形にならないものかと思います。後付けだと工賃もかかるし、目の前にぶら下がってみっともないんですよねぇ。配線にしても完全には隠せないし---。
現在市場では前後2カメラタイプのドラレコが主流のようです。中に3カメラ・4カメラや360°カメラのモデルも存在はしますが、いずれも3・4番目のカメラがフロントやリアのカメラと一体であるが故、シートや人物、ピラー等が視界を遮り多くの死角を残します。
その点今回のように、サイドカメラをウインドウガラスに接近して取り付けることができれば、車体近くも含め、かなりの広範囲を見渡すことが可能です。
合わせて、駐車時も走行中と同じ常時録画を続けることで、監視能力が格段にアップすることは間違いありません。
追試に当たっては、サイドカメラをウインドウに固定するブラケットの製作が、ハードルと言えなくもないですが、それ以外は単に市販品を組み合わせただけでできあがるので、難しいことは何もありません。
車両の形態の違いで実装過程は異なるとしても、工夫次第でより良い方法でクリヤーできるはずなので、
トライする価値は充分にあるのではないでしょうか。
